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2016年1月23日 (土)

佐藤竜一『黄瀛―その詩と数奇な生涯』

Photo今年こそ断捨離しようと、今週から反故と書籍の整理を始めたら、何年か前に読んだ佐藤竜一『宮沢賢治の東京』(日本地域社会研究所1995)という本のメモが出てきた。図書館から借りた本であったのでメモをとったわけだが、佐藤竜一という名を見てアレと思った。昨年中国に行った時に初めてお会いし、ホテルの部屋を4日間同室した方であった。メモを見ると、佐藤竜一氏は『黄瀛―その詩と数奇な生涯』(日本地域社会研究所1994)という本も書かれているから、ネットで検索すると古本であったので、注文するとすぐに届いた。そんで、昨晩から読み始めて、今朝あまりに寒かったので、目が覚めてもそのまま布団の中で読書して、昼過ぎに読み終えた。

黄瀛(こうえい)という人は、中国人を父に日本人を母に1906年に中国で生まれ日本で育ったダブル(ハーフ)で、詩を書いて草野心平と知り合い、高村光太郎に私淑し、日本で2冊の詩集を出し、花巻に宮沢賢治を訪ね、1931年に中国に帰国した後は国民党の将校になりながらも上海で魯迅と交友し、戦後は共産党に捕らえられ、さらに文化大革命の時と11年半の獄入りをした人で、日中国交回復後は日本を訪れ、1992年に佐藤竜一氏は重慶に黄瀛氏を訪ね、この本をまとめられている。戦前の日本で詩人として名をなしながら、戦後は忘れられた人となった黄瀛氏の人生と、日本と中国との関わりの森羅万象。

佐藤竜一氏は、1991年に中国中央電子台のディレクターである友人の岩孫氏が来日したおりに黄瀛氏の存命を聞かされたと書いているが、その岩孫氏はその頃私もお会いしたことがあるような気がするので、もしそうであれば、昨年の訪中時に佐藤竜一氏と同室したことまで含めて、日中間のこのシンクロは一体何だと思わされる。日中が政治的に対抗しあうという戦前からの不毛をくり再び返さずことのないように、今年は中国のことをあれこれ考えてみたいわけだが、断捨離しようと反故と図書の整理をしていて、また本を購入してしまった。果たして断捨離は出来るのだろうか?

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