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2015年12月21日 (月)

2015年4月1日「ピエール・ロザンヴァロン」

今朝の朝日新聞のオピニオン欄に懐かしい名前を見つけた。ピエール・ロザンヴァロンだ。1982年に出た『自主管理の時代』(新地書房)という本を当時読んで、えらく感心したことがあったからだ。1981年にフランスでは社会党のミッテラン政権が誕生し、当時の私は日本にもそういうものとしての社会党政権ができることを望んでいたからである。

そういうものというのは自主管理のことであり、当時の日本社会党内ではソ連型社会主義を支持する社会主義協会派と、それに反対する自主管理派が派閥抗争を行っていて、ロザンヴァロンの『自主管理の時代』は反協会派に読まれた本で、これを書いたロザンヴァロンが私と同世代であることにも感心したのであった。

ロザンヴァロンは、「選挙で代表を選び議会に送り込む。それだけでは民主主義はうまくいかなくなっている。政党は方向感覚を失ったり、ポピュリズムに走ったり。代表されていないと失望した有権者は投票所から遠のく。危機の代表制民主主義を選挙以外の方法で支えなければ」と説き、「人々が声を表明できる新たな方法」として「カウンター(コントル)・デモクラシー」を提案し、「カウンター・デモクラシーは政府を牽制したり監視したり批判したりといった機能を担います」という。

なるほど、今の日本の政党政治がおかしくなっているのは正にそういうことで、おかしいままに安倍政権はやりたい放題しているわけである。新聞に載ったロザンヴァロンの顔はふけたけど、まだ第一線の研究者であり、また力をもらった。

それと、一昨日に購入した池上彰・佐藤優『希望の資本論』(朝日新聞出版)を読んだ。佐藤優氏はあとがきに、「ピケティ氏の議論では物足りないと思う人を念頭において、この本は構成されています」、「本文でも詳しく論じましたが、労働力が商品化されることによって、資本主義は、あたかも永続するようなシステムとして発展します」と書くわけだが、この本は『AELA』に載った池上彰氏と佐藤優氏の対談をベースにした本で、マルクスの『資本論』がさほど「詳しく論じ」られているわけではない。

ただ、宇野派の学者が『資本論』や宇野経済学の本を書いても、初版1000部で終わってしまうのがせいぜいだろうが、池上彰氏と佐藤優氏が『資本論』と宇野経済学を論じると、おそらく万単位で本は売れるのであろう。先日、一昨年に佐藤優氏との対談本『はじめてのマルクス』を出した鎌倉孝夫氏と話したら、「僕の本は千部も売れないけど、佐藤優君と出した本は1万7千部売れたよ」とおっしゃっていた。

さて、以上にヒントを得て、これから何をどうすすめたらいいのかを少し考えるところ、今日から4月、いそがしそうな季節の始まりである。

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