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2015年12月21日 (月)

2014年11月21日 「変革のための連帯(Solidarity for Change)」

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今週、ソウル市で開かれたGsef2014(Global Social Economy Forum)という国際会議に行ってきた。これは、グローバリズムと市場主義に対して、社会的経済(多様な協同組合や社会的企業のネットワークによる地域共同体と国境を越えた連帯経済)を創出しようというソウル市主催の国際フォーラムで、国境を越えて地域単位の参加であったわけなのだが、協同組合関係者を中心とした日本人グループの中に有象無象の一人として参加したというよりは、まぎれ込んだに近いソウル行きであった。

1997年の金融危機後、韓国はそれを克服しながら、多様な道を模索したようである。1990年代には日本の生協に学びに来たし、さらに消費型生協だけでなく、ヨーロッパの生産協同組合や新しい社会経済を学び、2007 年に社会的企業育成法が施行、2011年に協同組合基本法が施行され、5 人以上で申告だけで多様な協同組合が設立できるようになった。

背景にはグローバリズムによる格差の拡大とか正規雇用の縮小とかの問題があり、現代自動車やサムスンに代表される産業のグローバル化の一方で、大卒の就職率が60%、非正規が過半数といった雇用情勢の中で、地域でオルタナティブが模索されてきたようである。そして、そのイニシアティブを取ったのが、弁護士でありNGOの活動家であった朴元淳ソウル市長であり、昨年「変革のための連帯(Solidarity for Change)」をかかげて、Gsef2013を主催して「ソウル宣言」を採択し、世界に向かって「社会的経済」を提起した。

今回のGsef2014に参加したのは、「ソウル宣言」に共感して「ソウル宣言の会」をつくった少数の日本人グループであったわけだが、中心は生協関係者であったから、Gsef2014への参加とあわせて、韓国の協同組合の先進的な取り組みも見学させていただいた。注目は、韓国では日本のような消費型生協の巨大化ではなく、多様な小規模協同組合の地域ネットワーク化がすすみつつあるということであった。

今月末に出版予定の本で、私はポスト消費型生協として、「コミュニティとしての協同組合」を提起している。その本の入稿の数日後に、私は現実に「コミュニティとしての協同組合」の萌芽を見ることになるとは思っていなかったから、実に新鮮であり感動的ですらあった。大震災と原発の破産を経験した日本が、またぞろ原発の再稼動と産業化と国家主義の道に退行しようとする一方で、隣の韓国では社会的経済によるオルタナティブが模索されている。日韓の「変革のための連帯(Solidarity for Change)」こそ必要であると思うところであった。

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